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コラム
2025.04.28

中古トラック特装車の豆知識:アームロール・パッカー・クレーン編

更新日:2025.05.17

群馬県高崎市・前橋市を中心に中古トラックの販売買取を手掛ける「上陽自動車」です。
パッカー・アームロール・ダンプ・クレーン・ウイング・平ボディー等特殊トラックを多数取り扱っております。

特装車は建設現場や廃棄物処理など、さまざまな産業で活躍する重要な車両です。
中古市場でも需要が高く、アームロール車パッカー車クレーン車など様々なタイプがあります。
この記事では、これら3種類の特装車について、その機能や選び方、メンテナンスなど、購入を検討している方に役立つ情報をご紹介します。

アームロール車の基礎知識

アームロール機構の仕組み

アームロール車は、油圧で動くフックアームを使ってコンテナを積み下ろしする特装車です。
その名前の由来は、車体後部にあるアームがローラー状に回転(ロール)する動きから来ています。

アームが後方に伸び、地面に置かれたコンテナのフックに引っ掛け、そのまま巻き上げて車体に積載します。一般的には、3 t〜12 tクラスのトラックをベースに、コンテナ容積は約1.5〜10 m³、積載重量はおよそ1.5〜6 t程度の機種が多く流通しています。

主な活用シーンとメリット

アームロール車は特に建設現場や廃棄物処理業界で重宝されます。
建設現場では資材や廃材の運搬に、廃棄物処理では産業廃棄物や一般廃棄物の収集・運搬に活用されます。

作業効率の向上:短時間でコンテナの積み下ろしが可能
多用途性:複数の種類のコンテナを使い分けることで様々な用途に対応
省人化:ドライバー1人で作業が完結し、人件費を削減
スペースの有効活用:現場にコンテナを設置し、満杯時に回収する運用で待機時間を削減

パッカー車の特徴と選び方

圧縮方式の種類(前方垂直圧縮式/側方水平圧縮式)

パッカー車は廃棄物を圧縮して効率的に収集するための特装車で、圧縮方式によって「前方垂直圧縮式」と「側方水平圧縮式」の2種類に分かれます。

前方垂直圧縮式
車両後部のホッパーに投入された廃棄物を、垂直に動くプレス板で圧縮。家庭ゴミ収集に多く、狭い道路でも作業しやすい。

側方水平圧縮式
ホッパーに投入された廃棄物を水平に動くプレス板で圧縮。圧縮効率が高く、商業施設や工場など大量収集に適する。

選び方のポイントは、収集する廃棄物の種類・量や道路事情を踏まえ、最適な方式を選ぶことです。

メンテナンス時の注意点

パッカー車は日々の収集作業で酷使されるため、以下のメンテナンスが長寿命化の鍵です。

油圧システムの管理
圧縮機構を動かす油圧オイル交換(1年または1,000時間ごと)や油圧シリンダーのシール部点検

ホッパー部分の清掃
汚れや腐食防止のため作業後に清掃

駆動機構の点検
プレス板とテールゲート機構の動作確認

電気系統の点検
安全装置や操作パネルの動作確認

防錆対策
廃棄物由来の液体による錆を防ぐ防錆処理

クレーン車のポイント解説

吊上能力と作業半径の見方

クレーン車選定の指標は「吊上能力」と「作業半径」です。
吊上能力は最大荷重をトン数で示し、作業半径が大きくなるほど能力は低下します。
多くのカタログには「作業半径別吊上能力表」があり、例えば最大吊上能力4 tの機種でも、半径2 mで4 t吊上可能でも、8 mでは1.5 tまで減少します。用途に応じた半径での能力を必ず確認しましょう。

安全装置と法規制の基礎

現在のクレーン車には以下の安全装置が搭載されています。

・過負荷防止装置(フック過巻防止装置)
・モーメントリミッター(転倒防止)
・水平器(車体水平確認)
・警報装置(危険時の警告音)

法規制では、吊上荷重1 t以上5 t未満の機種は「小型移動式クレーン運転技能講習」、5 t以上は「移動式クレーン運転士技能講習」の修了が操作に必要です。
また、労働安全衛生法に基づく年次検査合格も必須です。

購入前に押さえたいチェック項目

年式・走行距離・車体状態の確認方法

中古特装車は以下を確認しましょう。

年式:生産終了後10年以内が部品調達しやすい
走行距離:20万 km以内が目安
車体状態:外観キズ・凹みのほか、下回りの錆・腐食も入念にチェック
整備記録:定期点検や修理履歴があるか
特装部分の動作確認:アームロール、圧縮機構、クレーンの伸縮・旋回を実際に検査

価格相場を把握するコツ

相場把握には、複数の販売店・オークションサイト比較や専門誌・情報サイトの定期チェックが有効です。年式ごとの価格帯や人気モデル、特装装置メーカーによる価格差(20〜30%程度)にも注意しましょう。

維持費とランニングコストの比較

燃費・油圧システム管理のポイント

・アームロール車は比較的燃費が良い
・パッカー車は圧縮機構稼働で燃料消費が増加
・クレーン車は重量物吊上げ時のエンジン負荷増大

エコドライブやアイドリング削減が燃料費節減に効果的です。
油圧オイル・フィルター交換やホース点検、圧力テストも忘れずに。

部品供給/メーカーサポートの確認

部品供給期間:生産終了後10年程度の保証が一般的
サービス拠点:使用地域近くにあるか
汎用部品率:汎用部品多用モデルは調達容易
中古部品流通:人気モデルは流通量が多く修理コスト抑制に有利

まとめ

中古特装車選びは、アームロール車パッカー車クレーン車それぞれの特性を理解し、用途に合った機種を選定することが重要です。年式・走行距離・車体状態の確認と、特装部分の動作検査、整備履歴のチェックを必ず行いましょう。

購入後は燃費管理や油圧システムの定期メンテナンス、部品供給体制の確認を徹底することで、長期的かつ経済的な運用が可能になります。適切な管理と選択で、さまざまな現場の作業効率化に大きく貢献するはずです。

中古トラックの販売・買取をご検討中の方は、上陽自動車までお気軽にご相談ください。

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